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[ちゃんぷるー・どっとこむ応援団(チバリヨー) 寄稿]

チャービラサイ/2014.立春

文・写真 稲福 達也

わ・あ・ば・ぐ・とぅ

 
 チャービラサイ、荻堂さん。僕の家は二世 帯住宅の二階で、東の窓を開けると庭に一本だけあるヒカンザクラがすぐ目の前で咲いています。今日は 雨に打たれていますが、一週間もすれば花も散りはじめ緑葉が出てくるでしょう。考えてみると“ちゃん ぷるー”にお邪魔するのも去年の十月以来なんですね。  サクラ
我が家のサクラ
ご無沙汰していたこの三月余の間に、僕の 身の回りで起こったことといえば、妻が白内 障の手術をしたことぐらいです。そのとき手 術の同意書の保証人欄に名前を書き、続柄の 所は“配偶者”と書くのが面倒になって簡単 に“夫”と書いたのですが、それでは何か“ 配偶者”に比べて寂しい気がしたので“良い 夫”と書こうかと妻に言ったら、それでは“ 良夫(よしお)さん”に間違えられるとの返 事でした。
え?そんな下らんことではなくて、年末に は沖縄県民を怒らせた県知事の普天間基地の 辺野古移設承認があり、一月には名護市長選 挙もあったでしょう、ですって?県知事が腰 痛の治療を理由に東京へ行き、政府と沖縄振 興策の裏取引をして、「いい正月が迎えられ る」と車イスではしゃいでいる姿をニュース で見て、もちろん僕も怒っていました。おそ らく県知事の腰痛の原因は(政治)姿勢が悪 いからでしょう。名護市長選挙のときは、沖 縄にどんどん金をつぎ込むという自民党幹事 長等の選挙応援の仕方に、妻は、「あれは沖 縄への“お・も・て・な・し”のつもりかも しれないが、“わ・あ・ば・ぐ・とぅ”(余計 なこと)なのよ」と言っていましたが、選挙 結果は 「ウリ、ディカチョーン」(ほら、で かしたぞ!)でした。
 しかし、僕は少し悲観的な気持ちにもなっ ています。よく沖縄の現実が理解されていな いことを“本土と沖縄には温度差がある”と 言ったりしますが、今回の辺野古移設の問題 での本土マスメディアの報道の仕方やヤマト ゥンチュの反応は、僕には“温度差” なん てものではなく、もう問題意識が完全に断絶 した二つの地域のように感じられます。昨年 の沖縄への観光客は641万3700人で過 去最高だったそうですが、沖縄に来る人たち は沖縄の何を見ているのでしょうか?
荻堂さん。プロ野球の沖縄キャンプも始ま りましたが、そちらはまだ寒いのでしょう。 沖縄との温度差はまだまだ続きそうですね。

2/10/14



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