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応援団
寄稿]
くわっちーさびら・その13
文・写真
稲福 達也
NAHAマラソン
沖縄では冬の気配が近づくと、街路をジョギングする人の姿が目立つようになり、久し
ぶりに友人に会うと「アイエー、太った
ねぇ。マラソンにでも出て痩せなさい」なんて言われたりする。恒例のNAHAマラソンが師走の第1日曜日
に行われるからだ。 国内最大規模のNAHAマラソンの名物は、平和祈念公 |
NAHAマラソンの様子−沖縄タイムスより |
園コース42.195qの沿道から送られる大声援である。
各分野でランナーをサポートするボランティアに加えて、飲み物や食べ物(黒糖、果物、お菓子、かき氷、
沖縄そば・・)など思い思いの差し入れを手に集まった人たちが、エントリーした老若男女約2万人(う
ち県外から約5千人)の全てのランナーに声援を送るのだ。中には笑いを誘うコスチュームで走り沿道の
声援を一身に浴びるランナーもいるが、“ 頑張れ”の声に後押しされて完走できたという人や、感動的な応援が病みつきになって何回も出場
しているという県外の人も多い。21回目を迎えた今年は外国からの参加者が過去最多で、台湾の新聞は「
六千人ものスタッフが細やかに選手を世話し、沿道ではたくさんの人々が太鼓を打ち鳴らして応援する。
おにぎりやみそ汁を無料で選手に提供する人もいて、その温かい心が各国の選手を感動させている」とNA
HAマラソンのことを報じたそうだ。県外からの初出場で今回優勝した女子選手も「沿道のおばあさんから、
えらいね、と激励されその気になって優勝を目指した」とインタビューに応えているが、えらいね、と声
をかけたおばあさんの楽しそうな顔が浮かんで来る。
NAHAマラソンのキヤッチフレーズは“走るあなたが主役です”だが、その舞台はウチナーンチュのチム
グクル(人情)で支えられている。心の交流が生まれるマラソンがいつまでも続く平和な島でありたいも
のだ。
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