［ちゃんぷるー・どっとこむ応援団(チバリヨー) 寄稿]

チャービラサイ／２０１１・正月

石垣島の年越し(�T)

チャービラサイ、荻堂さん。今年のお正月はどうでしたか？僕は、大晦 日に妻と石垣島で一泊してきました。二人で行くのは初めてですが、それぞれ何度か行ったことがあるの で、特に目当てがあった訳ではなく、貯まったマイレージが使えたので、久しぶりに石垣島に行って年を 越してみるか、ということになったのです。石垣空港に着いてタクシーに乗ると、６０代の運転手の開口 一番は、なぜか嬉しそうに「寒い石垣島へようこそ！」。その日は島でこの冬一番の寒さで (気温１３度 ) 、どうやら「暖かい所という当てが外れたでしょ」と言いたいようです。「この１０年くらいで島で変 わったことがありますか？」と訊くと、ウ〜ンと考えて、「道路は綺麗になったが、その他は、ボクも１ ０歳くらい年取ったことかなあー」とのこと。その返答に僕もウ〜ンと唸っているうちに、タクシーは、 宿泊するホテル日航八重山に着きました。
僕は、以前に来たときに居酒屋で食べたマングローブで採れるという大きな貝が食べたかったのですが、 風が冷たくて町に出るのが億劫になり、その日の夕食は、ホテルの“テーブルバイキング”なるものにし ました。それは、自分はテーブルに座ったままでメニューから注文する食べ放題のシステムで、１人３８ ００円也。そのメニューには一品一品に料金が表示されていたので、僕のビンボー性が丸出しになり、３ ８００円以上は食べようと計算しながら、石垣牛のリブステーキだの、カルパッチョだの、近海魚の中華 あんかけだのを、１４品目も食べてしまいました。しかし、悲しいかな、僕の舌に一番合ったのは、ゴー ヤーチャンプルーでした。

腹が膨れた食後は、部屋に戻るとすぐに睡眠です。２３時過ぎに目を覚ますと、今年は ゆっくり紅白歌合戦を見ると言っていた妻は寝ていて、一人でホテルロビーでの年越しイベントに行きま した。５０人くらいの客が集まっていて、西石垣勇人ミニ民謡ショ−が始まり、カウントダウンの次に鏡 開き、記念升で酒が振る舞われて、年越しイベントの締めは獅子舞でした。レントラン

では八重山そばの 年越しそばがありましたが、夕食を食べ過ぎて食欲なし。よしもとばななが『なんくるない』で「寝て起 きるってすごい癒しだなあ」と書いていましたが、結局、紅白歌合戦も年越しイベントも見ないで眠り続 けた妻は、翌朝、とても爽快な顔をしていました。

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