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[ちゃんぷるー・どっとこむ応援団(チバリヨー) 寄稿]

チャービラサイ・秋

文・写真 稲福 達也

イヌ・ウチナーンチュ

 
 チャービラサイ (ごめん下さい) !荻堂さん。ご無沙汰しています。先日、 北海道と福岡の友人からサンマと梨が送られてきました。ヤマトはもうすっかり秋なのですね。 ウ チナーはもちろんまだまだ暑く、僕もかりゆしウェアを着て仕事をしています。
 かりゆしウェアといえば、最近、友人Yのことで愕然としたことがあります。彼は、小学校以来の 友人でイヌ・ウチナーンチュ (同じ沖縄県人) ですが、20代半ばにヤマトに行ったきり帰
9月の空と海
9月の空と海
郷することもなく、30年余も音信不通になっていました。それが2年前に東京で生活していると知 り、今はメールを交わしたり、東京出張の際に会って旧交を温めています。先日、僕が勤務する学 校のことが新聞に載り (もちろん良いニュースです)、 その記事にかりゆしウェアを着た僕の写真 も付いていたので、それをメールに添付してYに送ったのですが、僕が愕然としたというのはその 返信メールのことです。
〈新聞の記事も面白いのですが、写真の ほうにもっと興味をそそられました。沖縄を離 れているせいか、ちょっとしたカルチ ャーショックです。写真のコスチューム=@は普段の学 校での姿ですか?撮影用=H ・・・いずれにしても似合っています〉
そうです、彼は、リゾート沖縄をアピールするために考案され、今ではすっかり県民に定着した かりゆしウェアのことを知らなかったのです。故郷を離れて幾星霜とは、こういうことを言うんで すね。まぁ、しかし、彼は会って話をすると、ナンクルナイサ (なんとかなるさ) とかテーゲー (適当、いいかげん) とか、その気心はイヌ・ウチナーチュのままなので、かりゆしウェアなんて 知らなくてもいいんですが。
荻堂さん。貴女も東京暮らしが長くなり、季節感ももうヤマトゥンチュになったでしょうか。ハル サーをしているそうですが、これから秋の収穫も楽しみですね。それでは、また便りを出します。



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