今月のレビュー

このページでは、沖縄関連の本、音楽、コンサート、映画などを論評（レビュー）していきます。
今月は、東京に出てくるまで料理をしたことがほとんどなかったちゃんぷるーが料理の教 科書にしている本、しあわせの沖縄料理です。　

目次 1 家庭料理・アンマーの味(沖縄本島アンマー料理(ゴーヤーチャンプルー ナーベーラーンブシー ほか) 2 八重山アンマー料理(チンキンドーフ ジーマミ汁 ほか)) 3 ニューニューオキナワンフード(タコス味ゴーヤーチャーハン タコライス ほか) 4 庶民派・食堂の味(ソーキ汁 ポークたまご ほか)

自慢じゃありませんが、私は結婚するまでほとんど料理をしたことがなく、沖縄料理はおろか普通の料 理も全くできませんでした。結婚後毎日NHKの「今日の料理」を見た後同じ材料を買ってきて、夕ご飯を 作っていました。当時耳慣れないスパイスが出てきて、それが近所のスーパーになかったりすると「も うだめだ！今日は夕ご飯作れない」とパニックになっていました。今じゃ、スパイスの一つや二つ、足 りなくても死にはしない、と構えていられるんですけど。

そんな私が沖縄に興味を持ち、小さい頃に食べていた料理を自分でも作ってみたいなあ、と思った時、 沖縄の本屋で探し出した本がこのしあわせの沖縄料理です。その後那覇空港の本屋でも見かけま した。本屋へ行くと実にさまざまな沖縄料理の本がありますが、手ごろな値段で、台所に置いても邪魔 にならない大きさで、写真もきれい、というところが気に入って本書を買ってみました。

そして、実際に本書を見ながら料理を作ってみると・・・レシピがシンプルで分かりやすく、出来上が った料理は私が食べたかった味そのもの！大満足でした。クーブイリチー、ソーミンプットゥルー、ラ フテー、クファジューシー、ゴーヤーチャンプルーなど、本当に美味しくて、今も書きながらお腹が鳴 りそうです。気になったのは調味料の量に「適宜」が多いこと。何事につけいい加減なウチナーンチュ は「見（ミ）ージョーロー（目分量）ね」と納得できるのですが、全く初めて沖縄料理を作るヤマトゥ ンチュは戸惑うかもしれません。それと、1カップを２００ｃｃに換算して作るとどうも味が薄くなった ことがあり、本書に限っては１カップ１００ｃｃと考えた方がいいかもしれません。味付けに関しては、 何度も作って自分の好きなようにアレンジしていくのが正解だと思います。

レシピの間にあるFood Essence、「だから沖縄が好き」というコラムも、沖縄の食に関する情報を楽し く伝えていて、読んでいて楽しい。見てよし、読んでよし、実際に作ってよし、の三拍子そろった、タ イトル通り沖縄好きのあなたをしあわせにするレシピ集です。

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