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今月のレビュー

このページでは、沖縄関連の本、音楽、コンサート、映画などを論評(レビュー)していきます。

今月は、去る9月20日(日)日比谷野外音楽堂で開催された琉球フェスティバル’09 です。 

出演
大工哲弘
我如古より子 with 吉川忠英
よなは徹
かりゆし58
古謝美差子
パーシャクラブ
登川誠仁


司会
ガレッジセール
2002年に初めて琉球フェスティバルに来て感動し、毎年来るぞ!と思いながらチケットが 取れなかったり忘れてしまったりして、何と7年ぶりの琉フェス。今回は夫も一緒で、行く前から 野音だし酒が飲めるんだよな、ってそればっかし。。。7年前は女性の友人と一緒で彼女も私も音 楽に酔いしれて、酒を飲もうとは夢にも思わなかったし、周囲で飲んでいた人がいたかどうかも記 憶にありません。が、会場に着いて最初に目に入ったのはオリオンビールの幟でした。沖縄音楽、 野外、とくればやっぱりビールはつきものなのでしょうか。

早速ビールを買ったら席に着く前に司会のガレッジセール登場。開演時刻の5分前で、沖縄タイム じゃないわけ〜?出演者も多いし、酒も入るし、できるだけ早く始めておこう、ということでしょうか。

で、トップバッターは大工哲弘。こんなベテランがトップでいいわけ?と思いましたが、そんな ことにはこだわらないのが沖縄流なのか、とにかく最初から豪華。大工哲弘本人も「去年はトリ でした」と笑わせておいて、余裕の演奏でした。

次の我如古より子 with 吉川忠英では、アコースティックギターと民謡の相性の良さを確認 しました。癒されます。よなは徹は前回よりパワーアップしているような気がしました。 実は彼の演奏の時、ビールを飲み干して前の人が飲んでいた泡盛が気になった私は、泡盛を探して 会場をうろつき、やっと売り場を探し当てて長い列に並んでいました。スミマセン。席に戻って きた時にはラストの唐船ドーイで、会場は異様に盛り上がっていて、まだまだ序盤なのに大丈夫? と思うようなテンションの高さでした。

次に登場したかりゆし58は全く知らないバンド。前回の琉フェスで大島保克を発見したよ うに、今回はこのバンドが新しく発見した音楽でした。ストレートな歌詞とロックだけど美しい メロディが特徴的で、最初に歌った「アンマー」で思わず聞き入り、ラストの「うーじの唄」で 涙しました。こんなに若いのに、きちんと沖縄戦の痛みを伝えていることにただただ、感動。がん ばれ〜!と応援したくなるバンドでした。

トリが重鎮登川誠仁なら、その前に来るんだろうな、と思っていた古謝美佐子が早くも登場。 徹子の部屋でも着ていた、手作りレースのドレスをまとっていました。ずっと茶色に染めていたけ ど今は染めずに自然体です、という長い銀髪と相まって、沖縄というより古謝美佐子独特の雰囲気を 醸し出しています。アカペラでアメージンググレースを歌いながら登場したのですが、何と歌詞は ウチナーグチ。意味はさっぱり分からなかったけど、きちんと島歌になっているところがすごいと 思いました。島歌、というよりやっぱり古謝美佐子の歌。次に歌ったのは、何年か前にコンサート で聞いて素敵な歌だなと思った「ポメロイの山々」。やっぱり意味はほとんど分からないんだけど、 切々と思いが伝わってきて号泣しました。この歌が収録されているアルバム「廻る命」、何となく 買いそびれているのですが買わなきゃ、と思いました。ラストはやっぱり外せない代表曲「童神」。 歌う姿に夕陽が後光のように輝いて、まるで観音菩薩のような古謝美佐子でした。

こんなにしっとり感動した後、次のパーシャクラブはやり辛かろう、と思ったのですが新良 幸人(実はちょっと苦手)は独特のノリでいつものように客席を盛り上げ、総立ちにさせ、最後は よなは徹も再登場してロックなカチャーシー。いやはや、最高に盛り上がりました。こんなに盛り 上がって、トリの登川誠仁に失礼じゃないの、と思いましたが全くの杞憂でした。

若いお弟子さんを従えて登場の登川誠仁は、貫禄のマイペースで味のある歌を聞かせてくれ ました。前回の琉フェスでは彼は完全に酔っ払っていて、重鎮だからってあんまりじゃないの、と 怒りを覚えたほどの出来でしたが、今回はきちんと歌っていて一安心。お弟子さんは愛弟子らしく、 登川誠仁とよく似た声なのですが、どうせなら知名定男との師弟共演が聞いてみたい、と思いました。 最後はお決まりのカチャーシーで、古謝美佐子が一升びんを頭の上に抱えて踊り手として先頭で 登場しました。

古謝美佐子のその姿を見て、そういえば昔ときどき、頭の上に一升びんを載せて踊るオバアがいたよ な、と懐かしい気持ちでいっぱいになりました。新しい音楽との出会いあり、再発見、よみがえる 思い出あり、琉フェスはやっぱり楽しい!幕間にお客さんに一気飲みを強制されていたガレッジ セール、川田君は完全につぶれていたけど、ゴリはよく頑張っていました。お疲れさま、楽しい 時間をありがとう。

9/25/09

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