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今月のレビュー

このページでは、沖縄関連の本、音楽、コンサート、映画などを論評(レビュー)していきます。

今月は、石垣島出身のアーチスト大島保克の最新アルバム大島保克 with ジェフリー・キーザー を取り上げます。

曲目リスト
1. 流星 作詞・作曲/大島保克
2. 月ぬ美しゃ 八重山民謡
3. くいぬぱな 八重山民謡
4. スーキカンナ 沖縄民謡
5. てぃんさぐぬ花  沖縄民謡
6. 前ぬ浜 沖縄民謡
7. 東方節 作詞・作曲/大島保克
8. 下千鳥 沖縄民謡
9. 大浦越路 八重山民謡
10. 親まあり 八重山民謡

4、5年前に日比谷の野外音楽堂で開催された琉球フェスティバルで初めて大島保克の音楽に接し た時、しっかり島歌の声やメロディーなのにサウンドが洗練されていて「沖縄」の枠に留まらない 音楽だなあ、と強い印象を持ちました。それ以来ずっと気になっていたのですが、ラジオのFMから 流れてきた「流星」を聞いたとき「これだ!」と思い、迷わず「流星」が収録されているこのアルバ ムを買いました。

「流星」が収録されているという理由だけで買ったアルバムですが、これが大当たり!の素晴らしさ。 大島保克の歌と三線は全くオーソドックスなものなのに、ピアノやブラスのジャージーなサウンドに 心地良く溶け込んで、どの曲も古典的な良さを留めつつ全く新しい音楽になっています。

特に私が幼い頃から歌い親しんできた、唯一私でも歌える「てぃんさぐぬ花」は、よく知っている だけに、これまで聞いたどの「てぃんさぐぬ花」とも違うジャズテイストに酔いしれました。古謝 美佐子の天架ける橋で沖縄民謡とクラシック音楽のストリングスが幸 福な結婚をしていたように、このアルバムでは島歌とジャズが幸福な結婚をしています。

ただ、ふつうの「てぃんさぐぬ花」を聞いて私が思い浮かべるのはアカバナー(なぜか鳳仙花では ない)や子供の頃に見た星空、砂浜などの素朴な景色なのに対し、このアルバムの「てぃんさぐぬ 花」を聞いて思い浮かべるのはシックで洒落たジャズバーです。北谷あたりの丘の上にあり、夕暮 れ時窓からは遠くに海が見え、ピアノの後ろの壁にはサックスやチェロに混じって三線がさりげな く立てかけられているバー。そんなバーが実際にあるかどうかは分かりませんが・・・

秋の夜長にグラス片手にじっくり聴くのにお奨めのアルバムです。 11/07/07

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