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[ちゃんぷるー・どっとこむ
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寄稿]
愛
さ、
沖縄
83.沖縄の庭
「ただいま〜」と玄関に入ると、ミンサー織りのクロスの上にシーサーとサバ二の置物、結婚式
で使ったミンサー織りの刺繍を施した私のハンドメイドのウェルカムボード・・・という具合で、
我が家は帰宅したらすぐに沖縄を感じられるようになっています。沖縄民謡を聴きながら、やちむ
んの湯飲みでさんぴん茶を飲んだり、もちろんご飯を食べるときにもやちむんの食器に囲まれ、沖
縄にいるかのように生活できます。でもやっぱり違うんだよなあ・・・と、沖縄に行けないときに
沖縄を愛する気持ちがエスカレートした私は、我が家の庭にも目を向けました。私の願いは、テラ
スでお茶を飲むときに、視覚的にも沖縄を感じたいということなのです。庭に沖縄の物があったら、
沖縄の風が吹いてくるような気分になれそうではありませんか!
独身時代はマンション暮らしだったので、ベランダでハイビスカスを育て、冬は室内に入れてか
わいがっていたくらいですが、結婚してからは庭があるので、夢はどんどんふくらみます。ゴーヤ
ーは家庭菜園をしている大半の人々が栽培していろので、ちっとも珍しくありませんが、島バナナ、
シークワーサー、島唐辛子、ブーゲンビレア、島オクラ、ハイビスカス。しかし、島バナナは売っ
ていないし、シークワーサーは4年たっても実がならず葉っぱは虫食いだらけ、島唐辛子は毎年10
月に花を咲かせるものの、実は小さく青いまま枯れてしまいます。ブーゲンビレアは冬場に室内に
入れるのでかろうじて細々と花をつけ、唯一成功したのは叔父からもらった「ドラゴンフルーツ」
で、収穫しておいしく食べたのですが、地植えにしたため冬の寒さにやられて枯れてしまいました。
主人は「やっぱり、この辺じゃ無理なんだよ」と断念し、庭をどんどん普通の畑のように拡張し始
めました。結婚当初からどうしても欲しかったバナナの木は植えるスペースがなくなり、沖縄の影
もありません。「これじゃあただの田舎のおうちだよ・・・。もっとかわいい小花があって、ハー
ブな生活がしたい。バナナの木はいったいどこに植えてくれるの?」としょんぼりしたら、かわい
い小花は植えてくれました。でも、私が結婚当初から思い描いていた沖縄の庭の夢は散りつつあり
ました。
しかし!今年、少し変化があったのです。なんと、島バナナではないけれどミニバナナの木を園
芸センターで見つけ、やっとの思いで買ってもらって、毎年失敗していた島唐辛子の苗は、「ここ
が一番日当たりがいいから、どうしてもここに!」と主張し、特等席に植えてもらえたのです。そ
して迎えた2010年の夏。やっぱり、お日様の力はすばらしいですね。今年の猛暑は本当にうんざり
しましたが、この猛暑のおかげで、島唐辛子の花が早く咲き、当然実も早く成り、もう、赤い実を
十数個収穫できたのです。さらに、日陰に追いやられてしまったシークワーサーも、4つの実をつ
けています。そして、バナナは花を咲かせました!そんなある日、「千葉県の農家の方が数年前に
沖縄で島バナナの木をもらって、毎年実はならなかったが今年は実をつけた」というニュースを観
て「なに〜!?やっぱり私も島バナナが欲しいよう」と嫉妬する私。
何はともあれ、少しだけでも、沖縄の庭になった今年の夏でした。
10/05/10
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