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[ちゃんぷるー・どっとこむ
応援団
寄稿]
愛
さ、
沖縄
71.マンタさま
ダイバーの間では人気のマンタ(オニイトマキエイ)。私がダイビングを始めた21年前には、沖
縄では西表島で見られる確率が高く、「西表島のヨナラ水道で、マンタに会いたい」という憧れを
ダイバーなら誰もが抱いていました。初心者ダイバーの頃の私は、もっとしっかりと潜れるように
なったらマンタを見に行こうと思って、週末、せっせと伊豆の海で潜り、立派なダイバーになろう
とがんばっていました。しかし、それから5年、10年の時が流れ、沖縄の海にも、私の人生にも
いろいろなことが起こり、「もう、立派なダイバーになったから、沖縄でマンタに会おう」と思っ
た時には、西表島ではマンタ遭遇の確率が低くなってきていたのでした。代わりに頭角を現したの
が石垣島の「川平石崎マンタスクランブル」というポイントです。
初めて私がマンタを見たのはこのポイントでした。ダイビング歴の浅い後輩と一緒に行ったので
すが、スタッフはあまり親切ではなく、ちゃんとこの初心者マークの後輩のケアをしてくれないの
で、私がなんとかしなくちゃならん!という気持ちと、ボートの上からマンタがいるのが見えてい
たのとで、ドキドキしてしまい、ボートから海に飛び込んでからたくさん息を吸いすぎてしまうほ
どでしたが、後輩はスタッフに捕まえられ、しっかりと岩に固定されていたので、私も安心してマ
ンタを見ることができました。マンタはどんどん私に近づいてきて、私は感動のあまりレギュレー
ターをくわえたまま「おぉ〜!」と叫びました。マンタは優雅に私たちの頭上を舞い、行ったかと
思うとまた戻ってきて、右へ行ったり左へ行ったり、40分間たっぷり楽しませてくれました。
他にも、パラオやタヒチ、ポナペでもマンタを見ましたが、石垣島のこのポイントは本当に遭遇
率が高く、「最近マンタ見ていないから石垣島に行こう」というくらいなのです。石垣島でのダイ
ビングでマンタに会えなかったことはありません。そんな「マンタ=川平」という定説があるにも
かかわらず、5年程前に、私が石垣島にマンタに会いに行った時期と、ほぼ同じ日程で西表島に潜
りに行ったダイバー仲間が、「西表にマンタを見に来たのに会ってない。その上、台風まで来た」
とへこんでメールを送ってきました。「なんでマンタを見るために西表にいるわけ?私は、昨日も
今日も川平で見たよ」というと「台風作ったくせに、マンタも見たのか〜?!」とさらにへこんで
いました。ヨナラ水道を挟んで西表島と反対側にある小浜島にはマンタの銅像もあるのに、今では
もう、どこにもいないのです。
なぜマンタがいなくなったのかはわかりませんが、川平のポイントは大丈夫かなあと不安になる
こともあります。今年の8月に、川平で潜ったら、2日前からマンタは姿をくらましていて、私た
ちが潜った日も、小さいマンタがダイビング終了直前に来てくれて、やっと会えたという感じでし
た。そして次の日は会えませんでした。梅雨明けすぐに石垣島にマンタを見に行ったダイバー仲間
は、2日間潜ってマンタを見なかったと言うのです。なんでも、マンタを見るためにダイビングの
船が20〜30隻!1隻に10名のダイバーで200〜300名の人間がマンタを一目見ようと、
岩に張り付いているのです。その光景は10年前から変わらず、「マンタがダイバーを見に来てい
るようだ」とも、思っていましたが・・・。最近ではこのポイントでスノーケルツアーも開催され
ていて、一段と人間が多くなっているようです。ヒト・ヒト・ヒト・・・マンタ様は、もう、ダイ
バー見物に飽きてしまったのかもしれません。
ダイバーの憧れのマンタさま、いつまでもお元気で、川平石崎マンタスクランブルに私たちを見
学にいらしてください。
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