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[ちゃんぷるー・どっとこむ 応援団 (チバリヨー) 寄稿]

(カナ) さ、 沖縄 (ウチナー)

いとうまきこ

66.私の21年間

 去る3月31日、私は長い長い長〜い21年間の保育士生活にピリオドを打ちました。退職を聞きつ けた保育士仲間に一番に言われたことは「沖縄行くの?」・・・でした。そう言えば、結婚すると きも「伊藤先生、結婚するんだって?沖縄の人?」と言われていたなあ・・・と思い出しました。 異動するときも、どんな人か・・・といううわさ話に必ず「沖縄好きの先生」ということが添えら れていました。台風で帰れなくなったときには園長会で「沖縄から台風で帰れない子がいてね、も う困っちゃうわ。」「うちにもいるのよ。一緒に行っているんじゃない?」「ああ、ほら、沖縄大 好きな子、イトウマキコさんでしょ?」「そうそう」・・・てな具合でした。私の友達は園長に「 沖縄行ってきます」と言ったら「あら、そう。誰と行くの?え〜っと、ほら、イトウマキコさんと ?」と言われたくらいです。私はその園長知らないのに。 とにかく、私の沖縄好きはとっても有 名でした。最後の保育園では、お楽しみ会でさんしんを弾き、運動会で「沖縄わらべうた」を実践 しただけですが、それでもこどもたちの心にはばっちりと「おきなわ」が刻まれたようです。3月 の終わりに運動会での踊りをみんなで踊ると一人の男の子が「せんせい、ぼくたちがおおきくなっ たら、みんなでおきなわいこうね」と言いに来ました。今まで4回卒園児を見送り、お別れのとき いつも、こどもたちが「大きくなったら、一緒に沖縄行こうね。」と言ってくれていたことも思い 出しました。実現しなくても、楽しい思い出です。
 そんな21年間の保育士生活の最終日、相棒が「遠藤先生にいっぱいうたを教えてもらったから、 今日はみんなで歌ってあげようね」と言い、こどもたちが私の教えた歌を一曲歌ってくれました。 私が泣き出すと、目の前に座っていた女の子がしくしく泣き出し、つられて他2〜3人が泣くと、 泣き声はどんどん大きくなり、「遊びに来るからさあ」とか、「ほら、さくら組になるんだから泣 いちゃだめだよ」と声をかけると、一層激しく泣くこどもたちでした。夕方の全体でのお別れ会で は、私は泣かずに「おうちのお仕事をしま〜す」と告げたものの、最後にこどもたちのアーチの間 を歩きながら退場すると、我がクラスの男の子が「えんどうまきこせんせい、ぼく、せんせいのこ とだ〜いすきだよ。あそびにきてね」と言ってくれて、涙をぼろぼろこぼしてしまいました。そし て、このお別れ会の後、またまた泣き出したこどもたちは「えんどうまきこ〜、えんどうまきこせ んせいがすきなのに〜うわ〜ん」と、1時間近く泣き続けました。そんなに好きなら、言うこと聞 いてくださいよ・・・とも思いましたが、本当に世話が焼ける子ほどかわいいものです。
 終わってしまうと、全てが良い思い出となりました。本当にいつかこどもたちと沖縄に行けたら 楽しいだろうなあ・・・と思います。「せんせい、ほいくえんのもんで、まちあわせして、おきな わいこうね」「ぱいろっとになるから、おきなわいきのひこうきにのせてあげるね」・・・こども たちの声がこころに響いてきます。楽しい21年間を、ありがとう!

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