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[ちゃんぷるー・どっとこむ 応援団 (チバリヨー) 寄稿]

(カナ) さ、 沖縄 (ウチナー)

いとうまきこ

59.シーヤープー

 私の沖縄好きはかなり有名で、職場を異動するときにも「ああ、あの人ね、あんな人でこんな人で、 かくかくしかじか・・・沖縄好きなのよね」という注釈がつく程です。はじめはそんなふうにささや かれていることがちょっと嫌だったのですが、何事も気にしない性格なので「まあいいか」と思うよ うになり、今に至っています。で、沖縄大好きだから、今年の運動会ももちろん、「沖縄」でした。
 今まで、「エイサー」や「ゆいまーる」(ポンキッキのではないゆいまーるです)、「徳利小」「 あみあみふぁーふぁー」「くゎーぎぬしちゃでーびる」は取り入れたことがあるので、今年は違うも の!と思い、「赤田首里殿内」にしました。勇気ある私は自分のうた・さんしんでがんばりました! 運動会を見に来る人は、250名くらいです。冷静に考えたら、250名の前でさんしんを弾くって、 ものすごく緊張することだと思いますが、まあ、細かいことは考えず、練習に励みました。
 こどもたちは、うたもメロディーもすぐに覚えて、踊りをおろしたその日から口ずさみ、うたの1 番は完璧に覚えていて、暇さえあると「シーヤープー」と歌い続けるほどで、3歳児クラスなので完 璧にということは無理ですが、「楽しんでいる」という感じが伝わってきました。こどもたちには「 おきなわ・わらべうた」と伝えて踊り始めたのですが、なぜかみんな「きょう、シーヤープーやる?」 と聞いてきます。音を少し上げて歌うところや小さい声になるところなど、私が歌うとおりにまねを して、「くがにとうろうさぎてぃ」という発音も上手なのですよ。私が普通のテンションで「イーヤ ーサーサ」と言えばこどもも普通に「ハーイーヤ」と返すし、大きな声で言えば、大きな声で返す・ ・・こどもって本当によく見て感じているのだなあと思いました。
 当日は紅型の小さい布と鈴を組み合わせた物を手首につけて、たすきを掛け、見た目のかわいさも 満点で登場。まずは波の音をB.G.M.に「なーみなーみ、わんわちゃくり」という沖縄わらべう たで4人1組で出てきたところで、「赤田首里殿内」。こどもたちは「イヤササ、ハイヤ」のふぇー しと「シーヤープーシーヤープー、ミーミンメーミーミンメー、ヒージントーヒージントー、イーユ ヌミーイーユヌミー」のうたを歌いながら踊り、その姿もとてもかわいかったです。踊りが終わると 客席から「かわいい〜!」という声が上がり大きな拍手。こどもたちも大満足だったと思います。運 動会の後もまだ、「シーヤープー」と歌い続けていて、運動会ごっこと言って、他クラスの踊りでも 何でも好きなものに参加して楽しむという遊びをやるのですが、我がクラスのこどもたちは頑なに席 を動かず座ったまま。「ねえねえ、踊らないの?」と聞くと「だって、シーヤープーやるからまって る!」と言うのです。「シーヤープーもできるから、これもやろうよ」と誘ってもがんとして動かず、 「シーヤープー」が始まると走って出てきてはりきって踊っていました。そして、一週間たった今で もご飯の時間にこどもたちが言います。「せんせい、うんどうかい、なにがたのしかった?○○ちゃ んはねえ、「シーヤープー」と「おきなわわらべうた」と「ミーミンメー」と「ヒージントー」がた のしかった。あとスキップ!」と。どれも、同じなんだけど・・・と思いつつ「そうだね、先生も楽 しかった〜!」と笑っています。
 日頃から、CDに合わせてチャカチャカと体操をするのは私の保育観にないので、我がクラスは保 育園にいる間はほとんどデジタルなものに触れていません。運動会でわらべうた・・・ということに 対して園長に「わらべうたはひっそりしていて、盛り上がらない」と反対されましたが、「私は、C Dのガチャガチャした音に合わせる踊りが嫌いです。園長先生が思っているものとは絶対に違います。 どんな風になるか見ていてください。変なものはやりませんから!」と言い切って取り組みました。
 デジタルな世の中ですが、うた・さんしん・太鼓・三板に合わせた「沖縄わらべうた」、とても いいものでした。

 

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