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[ちゃんぷるー・どっとこむ 応援団 (チバリヨー) 寄稿]

(カナ) さ、 沖縄 (ウチナー)

いとうまきこ

52.うちなんちゅになりたい

 私はよく、道を聞かれます。家の近所で外国人に英語で「よみうりランドに歩いて行くにはどうや って行けばいい?」と聞かれたり、車に乗っている外国人にこれまた英語で「町田はどっち?」と、 反対車線から大きな声で聞かれたり、新宿で中国人に「新宿駅はどっち?」と聞かれたり、道を聞か れやすいタイプなのかもしれません。最近は沖縄でも同じように、地元のおばさんに「ねーねー、○ ○小学校はどっち?」と、道を尋ねられたり、観光客に「首里城はどこですか?」と尋ねられたりし ます。どちらの場合も、知っていたので丁寧にお答えしましたが、「私、うちなんちゅに見えるのか なあ?」と不思議でした。もともとものすごい方向音痴なので、地図の上でいろいろなグスクや名所 を説明することはできても、今、自分がいる場所がどこで、どの方角に進もうとしているのか・・・ ということがわからない、大きいレストランでは、トイレに行ったら自分の席がわからなくなる、新 しい職場に異動したら散歩で迷子になりそうになる・・・そんな私です。だから、道を聞かれて答え られるということは奇跡に近いことなのです。でも、沖縄で、沖縄の人に道を聞かれるなんて、なん だかとても嬉しくて「道、聞かれちゃった」と、いろいろな人に自慢してしまいました。嬉しいこ とはまだあり、去年の5月、那覇ハーリーの会場までタクシーに乗った時は「お姉さん、那覇の人?」 と聞かれてしまいました!私って、本当にうちなんちゅに見えるのかしら?といい気分。
 沖縄に住みたい、うちなんちゅになりたい・・・。常日頃、そう思って暮らしている私ですが、住 みたい気持ちはあっても、なかなか実現しないものです。「うちなんちゅになりたい」なんて、難し いというレベルではなく無理なお話です。でも、どうしてもあきらめられない私の願いが、一瞬でも 叶えられたような嬉しい気分になるのでした。
 でも、グアムやサイパンでは必ず「ニーハオ」と声をかけられ、外国行きの飛行機に一人で乗って いたら、日本人の客室乗務員さんに英語で話しかけられたこともあります。やっぱり中国人に見える のかなあ・・・。だけど、私はやっぱり、うちなんちゅになりたいのでした。
 

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