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[ちゃんぷるー・どっとこむ 応援団 (チバリヨー) 寄稿]

(カナ) さ、 沖縄 (ウチナー)

いとうまきこ

121.うちなーぐち

 12月の沖縄は、仕事関係の研修に日程を合わせて行ってきました。研修は「おきなわこどもあそびうた」です。当然、うちなーぐちでの歌詞なので、私が保育園で保育士に伝えても、覚えきれずに次の日には忘れてしまう・・・ということになってしまいますが、子どもたちは意味は分からなくてもすぐに覚えてしまうので、楽しくやっています。私は沖縄大好きだから、うちなーぐちも多少は理解できるのですぐに覚えられるのですが、ほかの保育士は、本当に覚えるのが大変だろうなあと思います。でも、一緒にはるばる沖縄まで研修に来た先輩方は、やはり鋭い感覚を持っていて、「うるくとぅみぐしく〜♪の歌の流れる小禄駅はなぜおろくなのか?」、「ちぶやぬかまから♪のちぶやと壺屋は同じか」という疑問を持たれたようです。
 そんなことを考えながら、いつもお世話になっているK先生(私の保育士新人時代からの先輩で、うちなんちゅ)を介して、うちなんちゅであり、うちなーぐちの研究者のとある方とゆんたくする機会がありました。彼は沖縄を愛し、昔の沖縄はどんなだったかということを、うちなー口の研究を通して追及していて、小学校でもうちなーの心を伝えるべく奮闘しているようでした。話を聞きながら、自分の町をうちなーぐちで表記しなおしたり、赤瓦の屋根の家にして模型を作ってみたりしたら楽しいんじゃない?やっているうちにどんどんあれもこれも・・・!とアイディアが浮かんできて、現代風ではない沖縄の街並みができるかもしれないし、そういう授業をしてみたら楽しいんじゃない?!と思いましたが、授業数がなんとかとか、何の授業で取り入れるのかとか、実現するのは難しいのが現状だそうです。そんなこと言ったら何もできないし、前には進まないのになあとどこでもお役所仕事は決まり切っているぜ!とがっかりしました。
 でも、本当に色々な表記をうちなーぐちに変えてみたら、とっても楽しいと思いませんか?例えば、信号の表記や駅名や学校名、役所の名称、お店の名前も「○○そば」ではなく「○○すば」、メニューもうちなーぐち。漢字では同じだから意味がないので「小禄」は「うるく(小禄)」とひらがなをメインにしてみる。うちなーぐちを聞いたり話したりすることはハードルが高いかもしれないけれど、名称をひらがな表記のうちなーぐちにして定着したら、少し、うちなーぐちへの関心も広がるのではないでしょうか?小さい子どもも自然にうちなーぐちに触れられるし、観光客も「沖縄に来た!」という楽しい気分になること間違いなし!
 冒頭の「おきなわこどもあそびうた」の研修、沖縄のわらべうたに合わせて楽しむものなのですが、「大雨やーてぃん、小雨やーてぃん、慶良間の後んじ、晴りてぃくんそり」といううたがあります。これも、漢字だと発音がわからないけれど、ひらがなだったら誰でもうたえるようになります。「まぎあみやーてぃん、ぐまあみやーてぃん、きらまぬぐしんじ、はりてぃくんそり」とこの通り!これが、こちらでこどもたちと歌う時に中途半端に「けらまのぐしんじ、はれてくんそり」と歌われることが、私はどうも納得がいかないのですが、私だけはきちんと歌おうと心に決めています。
 沖縄だけでなく、若者もNHKのアナウンサーでさえも、正しい言葉づかいができていなくて「おや?」と思うこともありますが、私たちも若かったころは流行の言葉を使っていたし、大人に注意されたこともありました。だから今度は、大人になった私たちが、しっかり話せて正しいことを伝えられるようにならないといけませんね。沖縄の子どもたちも、小さいうちからうちなーぐちに触れて、どうか、この先何年後かに、うちなーぐちが廃れてしまわないことを祈るばかりです。

12/17/13

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